大丈夫じゃない
大丈夫じゃないのに、大丈夫と思いこんで大丈夫って言ってたら、
みんなに大丈夫じゃなさそうだね、と言われて、
糸切れたように涙が溢れてくる。
そう、
大丈夫じゃなかったのだ。
でもちょっと涙もろいのは、月の満ち欠けのせいにしてみたりして、
笑顔で「おかえり」って両手広げて待つんだ。
個としての存在。
私は昔から魚介類が苦手
玉子もおでんの以外出来たら食べたくない
娘ちゃんは、魚が大好き
玉子もだーいすき
私から生まれたけれど、
分身とかじゃなくて
小さいけど
ちゃんと自分の 個 を持って
生まれて来てくれたんだなぁ、と想う日々。
あした。
ちょっと前の夜、眠る前に
あしたって
あしたになったら
あしたなん?
早口言葉みたいな質問。
きっと、
明日、でも眠ったら今日になっちゃう
みたいな不思議な感覚に気付いたんかな、
なんて想いながら。
そうだよ。
とだけ答えて頭を撫でる。
科学者。
娘ちゃんの疑問は耐えない。
ねぇ、何で離れてるのに電話で話が出来るの?
信号機は誰が色を変えてるの?
雪は何で白いの?
舌の中には何があるの?
等々。
知人に話したら、
見えないモノを見ようするって
科学者ですねー!
って。
科学者になった娘ちゃんを想像してみる。
悪くない 笑
そう、まぁ、娘ちゃんが幸せならそれでいいのだ。
眠れない。
昨晩、
おかあさん、朝まで続く長いお話して。
って娘ちゃん。
え?お母ちゃんはいつ寝るの?
て聞いたら
3秒位空いて
ねれへんな 笑
って。
記憶の糸。
娘ちゃんがお熱。高熱。
浅い眠りに落ちる娘ちゃんを見ながら、ふっとまたタイムスリップ。
小さな診療所、薄暗い待合室、太ったおじいちゃん先生、
汁椀に入った黄色くなったすりおろしたりんご
甘くてケミカルな不思議な味の薬と言われる粉
幼い頃、こうやって私も看病してもらってたんだな。
娘ちゃんの記憶には何が残るのだろう。